結論から言います。マイルで取った特典航空券でも、燃油サーチャージは現金で請求されます。そして、その金額は同じマイルを使っても「どの航空会社の飛行機に乗るか」で0円にも往復11万円にもなります。
「マイルで航空券が取れた。あとは空港税だけ」と思って予約画面を進めたら、最後に10万円を超える請求が出てきた。陸マイラーの間では有名な話ですが、初めての人はほぼ全員ここでつまずきます。
この記事では、2026年9月時点の公式金額をもとに、燃油サーチャージを0円にする「運航会社の選び方」を、ANAマイル・JALマイルそれぞれについて整理します。
燃油サーチャージは特典航空券にもかかる
燃油サーチャージ(正式名は「燃油特別付加運賃」)は、航空券の運賃とは別に、燃料価格に応じて上乗せされる料金です。有料航空券だけでなく、マイルで交換した特典航空券にも同じ金額がかかります。
2026年9月〜10月に発券する場合の金額は、片道1人あたり次の通りです。
- ANA便:北米・ヨーロッパ 55,000円/ハワイ 35,800円/タイ・シンガポール 27,300円
- JAL便:北米・ヨーロッパ 50,000円/ハワイ 30,900円/東南アジア 26,000円
往復なら北米線で11万円(ANA)、10万円(JAL)です。家族3人なら30万円を超えます。「マイルで無料」のはずの旅行が、燃油だけで格安航空券1枚分になってしまうわけです。
金額は2か月ごとに見直され、11月以降の発券分は10月に発表されます。予約の直前に必ず公式サイトで確認してください。
0円になる仕組み:燃油は「運航する航空会社」の基準で決まる
ここがこの記事でいちばん大事なところです。燃油サーチャージの金額を決めるのは、マイルを使う航空会社ではなく、実際に飛行機を飛ばす航空会社です。
ANAマイルでANA便に乗れば、ANAの燃油サーチャージがかかります。ところが同じANAマイルで、提携しているユナイテッド航空の便に乗ると、ユナイテッド航空の基準が適用されます。ユナイテッド航空は燃油サーチャージを課していないので、0円です。
つまり「マイルを貯める会社」と「乗る飛行機の会社」を分けて考えるだけで、燃油サーチャージは消せます。
家族がカナダにいる私は、日本とバンクーバーを何度も往復しています。北米線の往復11万円という金額は、貯めたマイルを使う前に必ず頭に入れておくべき数字です。
ANAマイルで燃油サーチャージが0円になる航空会社
ANAマイルを使って提携航空会社の特典航空券を取るときは、次の航空会社が燃油サーチャージ0円です(2026年9月時点)。
- ユナイテッド航空(アメリカ本土・ハワイ・グアム)
- エアカナダ(カナダ・北米)
- シンガポール航空(シンガポール・東南アジア)
- ニュージーランド航空
- ベトナム航空
- LOTポーランド航空
必要マイル数は、ANAの「提携航空会社特典航空券」の固定チャートで決まります。日本発着の片道1人分(2025年6月24日から片道でも交換可)は次の通りです。
- 北米:エコノミー 25,000/ビジネス 55,000
- ハワイ:エコノミー 20,000/ビジネス 42,500
- 東南アジア:エコノミー 17,500/ビジネス 30,000
しかもこのチャートはシーズンによる変動がありません。ANA便のビジネスクラスは繁忙期に片道82,500マイル必要になるうえ、燃油55,000円が乗ります。同じANAマイルでユナイテッド便やエアカナダ便を選べば、55,000マイル+諸税だけです。
反対に、ルフトハンザやスイスインターナショナルは燃油サーチャージが高額です。ヨーロッパ行きは運航会社ごとに金額が大きく違うので、必ず予約画面の最終確認で総額を見てください。
JALマイルで燃油サーチャージが0円になる航空会社
JALマイルを使った提携社特典航空券で、燃油サーチャージが0円なのは次の航空会社です(2026年9月時点)。
- アメリカン航空(アメリカ本土)
- アラスカ航空(ハワイ。2025年10月にハワイアン航空から引き継ぎ)
- カタール航空(ドーハ経由ヨーロッパ)
JALの提携社特典は「総旅程距離」で必要マイルが決まる距離制です。東京〜ロサンゼルス(片道約5,450マイル)なら「4,001〜6,000マイル」の帯に入り、片道エコノミー37,000/ビジネス60,000マイル。JAL便のビジネスクラスが片道55,000マイル+燃油50,000円なのに対し、アメリカン航空便なら60,000マイル+諸税だけです。
ハワイはさらに差が大きく、東京〜ホノルルのアラスカ航空便は片道エコノミー23,000/ビジネス42,000マイルで燃油0円。JAL便なら燃油だけで片道30,900円かかります。ハワイの詳しい取り方は別の記事「JALマイルでハワイ|アラスカ航空便は片道23,000マイル・燃油0円」で紹介します。
落とし穴:0円でも「無料」ではない
燃油サーチャージが0円でも、次の3点は残ります。
- 空港税・出入国税などの諸税は必ずかかる(路線により数千円〜2万円前後)
- 提携航空会社の特典枠はANA・JAL便より少なく、希望日に空席がないことがある
- 提携チャートは予告なく改定される。ANAの提携チャートは2024年4月に値上げされたばかりで、次の改定はいつあってもおかしくない
「0円」は燃油サーチャージの話であって、旅行そのものが無料になるわけではありません。ただ、往復10万円を超える出費が消えるのは、貯めたマイルの価値が実質1.5倍になるのと同じことです。
まとめ
- 燃油サーチャージは特典航空券にもかかる。2026年9〜10月発券分はANA北米線で片道55,000円、JALで50,000円
- 金額を決めるのは「マイルの会社」ではなく「運航する会社」。提携航空会社の便を選ぶと0円になる
- ANAマイルならユナイテッド・エアカナダ・シンガポール航空、JALマイルならアメリカン・アラスカ・カタールが0円
- 諸税は残る。特典枠は少なめ。チャートは予告なく変わるので、予約前に必ず公式で総額を確認する
次に貯めたマイルを使うときは、予約画面の最後まで進んで「燃油特別付加運賃」の行を見てください。そこが0円かどうかで、同じマイルの価値が大きく変わります。
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▼この記事の動画版(約6分):https://youtu.be/FdUI6S9vSHA
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