結論から言います。2028年4月からも、SFCを持っていれば国内線のANAラウンジには入れます。年間の決済額が300万円に届かなくても、です。
ただし「混雑時を除いて」という条件がつきます。年末年始やゴールデンウィークは入れない可能性があり、スターアライアンスの資格はゴールドからシルバーに下がります。
そしてもう一つの落とし穴。判定は2026年12月16日から始まります。あと2か月半です。2028年の話だと思って放っておくと、準備の時間がありません。
この記事は2026年9月29日時点の発表内容です。
私自身もSFC会員で、ここ3年以上はダイヤモンドの資格を続けています。ダイヤモンドは多くの空港で別のラウンジに入れるので、正直、入室待ちの列に並んだことはありません。国内線でも国際線でも、ラウンジは旅の楽しみの一つです。決済額のほうは、事業の支払いをANAカードに寄せているので300万円は超えています。ただし買い物を増やしたのではなく、もともと払っているお金を1枚のカードに集めただけです。この記事で言いたいのは、その1点です。
何があったのか:4月の発表と、半年後の見直し
SFC(スーパーフライヤーズカード)は、ANAの上級会員資格を一度取れば、カードの年会費を払う限り続く「一生モノ」の特典として知られてきました。
その前提が崩れたのが2026年4月の発表です。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2026年4月 | ANAがSFCの制度改定を発表。年間決済300万円以上を「SFC PLUS」、未満を「SFC LITE」に分け、LITEはANAラウンジ利用不可に |
| 4月〜9月 | 長年の会員から反発が相次ぐ。ANAは再検討を表明 |
| 2026年9月29日 | 見直し案を発表・会員へメール。LITEも条件付きでラウンジ利用可に |
| 2026年12月16日〜2027年12月15日 | 決済額の判定期間 |
| 2028年4月1日 | 新しい区分でのサービス開始 |
ANAは見直しの発表で、長く利用してきた会員への配慮が足りなかったとして謝罪しています(Aviation Wire、2026年9月29日)。
一方で「300万円」という基準そのものは変わっていません。見直されたのは、LITEになった場合の中身です。
PLUSとLITEの違い(見直し後)
いちばん知りたいのはここだと思います。
| 項目 | SFC PLUS(年300万円以上) | SFC LITE(年300万円未満) |
|---|---|---|
| 国内線ANAラウンジ | 利用可 | 混雑時を除き利用可(事前予約の仕組みを導入) |
| 国際線ラウンジ | 利用可 | ANAグループ運航便に乗るとき、羽田・成田・ホノルルのANAラウンジのみ |
| スターアライアンスの資格 | ゴールド | シルバー |
| SFCマイル特典(年5,000マイル) | 新設・あり | なし |
| ロンドン・ヒースローエクスプレスの優待 | あり | なし |
| 優先チェックイン・専用保安検査場・優先搭乗・手荷物の優先・手荷物許容量の優待 | あり | あり |
| 国内線座席指定・空席待ち・特典航空券の優先、専用サービスデスク | あり | あり |
※ANA公式「ANAスーパーフライヤーズカードのサービスについて」の比較表(2026年9月29日確認)をもとに作成。空港サービスはANAグループ運航便の利用時のみ。
表を見ると、LITEになって変わるのは主に2つです。「繁忙期の国内線ラウンジ」と「海外でのゴールド扱い」。
年5,000マイルは、LITEから取り上げられるものではありません。今回PLUSに新しく付くご褒美です。
逆に言えば、空港の優先レーンや優先搭乗、予約時の優先といった「日々の便利さ」は、LITEでもそのまま残ります。
「混雑時」とはいつか
ANAの公式ページでは、入れない可能性がある時期をこう書いています。
- 年末年始・ゴールデンウィークなどの大型連休
- 出発便が集中するなど、混雑が予想される期間・時間帯
つまり、帰省ラッシュや朝夕のピークは読めない、ということです。
スムーズに使えるように、LITE会員向けに国内線ラウンジの事前予約の仕組みが導入されます。ただし枠数には限りがあり、詳細は2027年度中に案内されます。予約がない日は、当日ラウンジの受付で入れるかどうかを確認する形です。
予約の対象外になるものもあります。
- ラウンジ:成田のANA ARRIVAL LOUNGE、名古屋(中部)・関西・熊本・宮崎の国内線共用ラウンジ
- 便:ANAグループが運航していても、ANA便名ではない便(コードシェア便など)
混雑時でも入れる例外が2つあります。
- その年にブロンズ以上のステイタスがある人は、マイルを使えば混雑時もANAラウンジに入れる
- ANAカードプレミアムを持っている人は、カードの特典として国内線ANAラウンジを使える(本会員のみ)
国際線は「ANAに乗るとき」はほぼ困らない
国際線では、ANAグループの便に乗るときなら、羽田・成田・ホノルルのANAラウンジは使えます。
困るのは、ANA以外のスターアライアンス便に乗るときです。たとえばユナイテッド航空やルフトハンザ航空で海外を回る場合、他社が運営するラウンジには入れず、優先サービスもシルバーの範囲になります。
ANAマイルで提携航空会社の特典航空券を取って海外を回る人ほど、LITEの影響は大きくなります。
なぜANAはここまでしたのか
背景として報じられているのは、ラウンジの混雑です。
- SFCの会員は2019年と比べて約1.5倍に増えた
- そのうち約4割は、ANAカードの年間利用額が100万円未満
- 羽田などの主要空港では、満席や入室待ちが常態化している
(いずれもAviation Wire、2026年9月29日)
「カードを持っているだけの人が増えて、ラウンジが座れない」。それを決済額で線引きしよう、というのが4月の案でした。今回は線引きは残しつつ、混んでいない時間帯には入れる形に落ち着いた、と読めます。
あなたはPLUSを目指すべきか
300万円は、月にすると25万円です。答えは使い方で分かれます。
PLUSを目指す価値が大きい人
- ANA以外のスターアライアンス便で海外によく行く
- 年末年始やGWに国内線で帰省するのが恒例
- 家賃・税金・事業の支払いなど、もともとカードで払える大きな固定費がある
LITEで十分な人
- 国内線が中心で、平日や閑散期に乗ることが多い
- 国際線はANA便で、羽田・成田から出る
- ラウンジより、優先チェックインや優先搭乗の方をよく使う
気をつけたいのは、300万円のために無理に買い物を増やすことです。PLUSに付く年5,000マイルは、国内線の近距離を片道1回乗れるかどうかの量です。ゴールドを守るために余計に使ったお金の方が、ずっと大きくなりがちです。
なお、ANAのライフタイムマイルが100万マイルに届いている「ミリオンマイラー」は、決済額に関係なくPLUSになります。
「もともと払っているお金を、ANAカードかANA Payに寄せたら届くか」。判断の基準はこれ1本で十分です。
12月16日までにやっておくこと
判定期間は2026年12月16日から2027年12月15日までの1年間です。
- 今の自分の年間決済額を出す。ANAカードの利用明細を1年分さかのぼれば分かります
- 寄せられる支払いを書き出す。スマホ代・光熱費・保険・税金・事業の経費など
- 家族カードを使っているなら、家族分も数える。ANAカード家族会員の利用分は本会員に合算されます
- 対象外の決済がないか、公式の「よくあるご質問」で確認する。公共料金・スーパー・飲食店なども対象と書かれていますが、細かい対象外は判定が始まる前に見ておいてください
これから新しくSFCに入会する人は、入会日によって判定期間が変わります。こちらも公式の「よくあるご質問」に載っています。
計算してみて届かないなら、無理に追いかけずLITEで使い方を工夫する。届きそうなら、12月16日から支払いを寄せる。どちらを選んでも、決めておくことが一番の準備です。
まとめ
- 2026年9月29日、ANAがSFC改定を見直し。年300万円未満の「SFC LITE」も国内線ANAラウンジを混雑時を除き利用可に
- 国際線はANAグループ便なら羽田・成田・ホノルルのANAラウンジは利用可。スターアライアンスはシルバー
- 優先チェックイン・専用保安検査場・優先搭乗はLITEでも継続。年5,000マイルはPLUSに新しく付く特典
- 決済額は家族カードも合算。ミリオンマイラーは決済額に関係なくPLUS
- 判定は2026年12月16日〜2027年12月15日、開始は2028年4月1日
- 300万円のために支出を増やすのは本末転倒。「今の支払いを寄せたら届くか」で決める
上級会員資格の考え方は「マイルの貯め方【応用編】— 「修行」という選択肢」、ANAマイルの価値の測り方は「1マイルは何円?同じ1万マイルが1万円にも8万円にもなる理由」で紹介しています。
▼この記事の動画版(約4分):https://youtu.be/P_MgYYsfaFo
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